とある作曲家の日記


by utremi
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ブログを引っ越します。

7月から勝手に広告が二件最新の日記の下に入るようになりました。

私としては無料のブログですから広告が入るのは仕方ないとは思うのですが、それにしても入る場所が気に入りません。せめてサイドバーの下とかが常識ではないでしょうか。

しかも、私が決してお勧め出来ない商品や学校の広告が入ったりします。

なんだか、人権を踏みにじられたようで吐き気がします。

というわけで、ブログを引っ越しする事にしました。

引っ越し先ははてなです。

はてな: http://d.hatena.ne.jp/utremi/

それでは皆さん、今度ははてなでお会いしましょう。
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# by utremi | 2010-07-22 09:15 | 日記

ボキャブラリー

外国語の習得にボキャブラリーが重要であるように、作曲にも作曲上のボキャブラリーが欠かせません。

語学では一般に数千から一万語の単語に加えて熟語や成句などが必要になります。音楽の場合はといえば、これは数えたことがないのでわかりませんが、それでも気が遠くなるほどの数になるだろうと想像出来ます。

もちろん、あらゆるボキャブラリーに精通する必要はなく、自分の作曲スタイルに合わせて必要なものを習得しておけばよいのですが、それでも膨大な数になるでしょうね。

なぜ、バッハやモーツァルトは超人的とも言える速度で作曲ができたのかといえば、こうしたボキャブラリーを含めて技術上の障害がなかったからではないでしょうか。技術上の障害がなければ、アイデアがすぐスコアになります。私も今回突貫作業でオペラを書いていて、技術に問題がなければサッサと曲が書けてしまいました。歌詞の意味や登場人物の心理を考えて、それを音で表現してゆくわけですが、せっかくアイデアがまとまっても、それを実現する技術的なノウハウがなければ筆が止まってしまいます。

やはり技術は理想を実現するための道具であり、これを充実させ磨きをかけておかなければ仕事の現場でもたつくという結果になるわけです。

この点、世の中に出回っている技術関連の書籍は、ただ技術を理論的に解説してあるだけで、「なにがどういった場合に必要になるのか」を解説しているわけではありません。

そうすると、少々回りくどいようでも技術は実践を通して泥縄的に習得してゆくほかないと思われます。この場合、大きな助けとなるのが先人の知恵であり、仕事です。作曲の場合は過去の大作曲家の仕事ということになります。私の場合、バッハのマタイ受難曲とモーツァルトの魔笛を辞書として使っています。これまでは文字通り辞書として問題解決の糸口を見つけるために使っていたのですが、しばらく時間に余裕があるので、これらを最初から最後まで徹底的に勉強して身体の中に入れてしまおうと思います。それができたら、また新しい辞書を探します。
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# by utremi | 2010-06-20 12:24 | 音楽

一休み

二日前に無事作曲を終え、スコアを提出しました。

最初の予定より18日余計にかかりましたが、台本が届いたのが5月12日頃だったわけですから(予定より数ヶ月遅れ)、自分としてはかなり急ピッチに仕上げたと思います。しかも、作曲に使えた時間は1日4時間程度でした。本当によくやったと思いますが、いつものように誰も褒めてくれませんな。トホホ…

というわけで、昨日からバカンスです。昨日は約三年ぶりにビールを飲みました。

来週以降、ピアノ伴奏譜とパート譜の作成が残っていますが、ギャラも安いし、誰も私に敬意を表しないので、まあテキトーにやります。作曲家先生を大切に扱わないとどうなるか、思い知るのもよい勉強でしょうな。
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# by utremi | 2010-06-20 00:05 | 音楽

作曲家の仕事

作曲家の仕事はもちろん作曲することだが、その前提として学ぶことは多い。

作家だって骨のあるものを書こうとすれば、膨大な資料と向き合わなくてはならない。原稿用紙に向かっている時間よりも資料と格闘している時間の方がはるかに長いのではないだろうか。もっとも作家のタイプや質にもよるだろう。脳天気な作家は大して考えもせずに書いているかもしれない。だが、私が尊敬する井上ひさしなどは、唖然とするほどの大量の資料を研究することで有名だった。

作曲の場合も同じで、本格的なクラシックを目指す者ならば、おびただしいスコアと向き合わなければならない。作曲家の仕事の大半はスコアを読む事だと最近確信するようになった。世間では作曲家はピアノの前に座ってあれこれ思案している様子を思い浮かべるかもしれないが、そんなのはデタラメだ。第一私はピアノは使わない。

別の例えをすると、投資家が何百、何千という財務諸表を読むように、作曲家は何百、何千というスコアを読むのだ。財務諸表は数字のオンパレードだが、スコアはおたまじゃくしのオンパレードだ。どちらも部外者には何の事かわからない謎の記号で書かれている。だが、そこには言語が存在し、学んだものには意味がわかるのだ。

もちろん財務諸表を読まずに勘で投資することもできるし、事実そういう個人投資家は非常に多い。同様にスコアを研究せず、感覚だけで作曲するアマチュア作曲家も山ほど存在するだろう。

だが、まともなクラシックを書こうと思えば、やはり大作曲家のスコアの山と格闘することは避けられないと思う。

問題は読み方だ。例えば、ある投資家は流動比率を重視するが、別の投資家は大して気にしない。配当利回りを気にする者もいれば、ROEが第一、いやROAだ、などと主張する者もいる。他にも山ほど指標があるが、とにかくそうやって分析した結果が投資行動に現れるわけだ。誰が正しかったかは10年、20年先にならないとわからない。

スコアを読む場合も、形式や和声構造の分析こそ楽曲分析の神髄だと思っている者もいれば、メロディーや対位法の精密な分析に汗をかく者もいる。私はと言えば音型を真っ先に調べる。他にも山ほどキーポイントがあるのだが、とにかくそうやって分析した内容が自身の作曲技法の中に取り入れられていくわけだ。誰が正しかったかは、100年先にならないとわからない。

今は作曲で忙しいが、6月になったら筆を止め、しばらくスコアの海に潜りたい。
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# by utremi | 2010-05-15 11:14 | 音楽

調子がいいときは...

今一曲仕上がりました。新しく導入されたオペラのイントロダクションの部分です。タイプとしてはアリオーソなんでしょうね。多少レシタティーボ風の箇所もあります。

二日ほどアイデアが出ず、いろいろ試してみたものの全てボツという状態だったのですが、昨日の夜に浮かんだアイデアをもとに今日書いてみると正味3時間弱で仕上がりました。まずまずのペースです。モーツァルトなら30分とかからないでしょうが、私の場合これが精一杯ですね。

とにかく、聞こえてくるときは早いです。聞こえてきた音を五線譜に書きなぐり、聞こえてこない箇所は休符にします。これだけで曲になるというのが理想です。

この「聞こえてこないところは休符」というのが実は奥が深く、その境地に達するには気の遠くなるほどの修行をこなさなければなりません。アイデアが浮かばなくて何も聞こえてこないという状態と音楽的に不要なので聞こえてこないという状態は全く次元が異なります。聞こえてこないときに、音楽的に必要ないからだと確信できるときは調子がいいときです。確信が持てないときはスランプに落ちているか、何か間違っているか、修行が足りないか、などなど問題が山積しているときなのです。

そういうときは作曲はできません。時間の無駄なので別のことをやった方がいいですね。

なんでもそうだと思うのですが、うまくいくときというのは、楽に事が運びます。そんなに努力したわけでもないのに、とんとん拍子に出来てしまいます。作曲も同じで大して努力しなくてもサクサク書けるというのが大切です。必死になって努力してもうまく書けないときは、何かが間違っているときです。そういうときはどんなに努力しても駄目ですね。森の中で道を間違えると、どんなに一生懸命歩いても目的地にたどり着きません。一方、正しい道を選べば大して努力しなくても目的地にたどり着きます。

ひょっとして作曲だけでなく、勉強も商売も人生も同じではないかと最近思うのです。
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# by utremi | 2010-05-14 02:04 | 音楽